田中利世菜

近藤美緒

京映アーツ所属(2006年~)

武蔵野美術大学/映像学科卒業

チームのメンバーには、終わった時に楽しい作品だったと思ってもらえる現場にしたい

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京映アーツに応募した経緯、選んだ理由は何ですか?

漠然と映像に携わる仕事がしたいなと思い大学に入ったんですが、業界にはどんな部署があるかもよくわからずにいたところ、たまたま美術会社の方が大学に会社説明に来ていて、そこで装飾という部署があることを知りました。
インテリアが好きなので向いてるかなと思って会社を探したところ、当時は男性しか募集していなかったり、連絡先すらわからない会社ばかりだったのですが、京映アーツはHPがあったので(当時のはかなり怪しげでしたが笑)応募しました。あとは作品歴で「スワロウテイル」があったことが大きいです。

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今までで一番やりがいを感じた作品と、その理由を教えて下さい。

連続ドラマ『コンフィデンスマンJP』
装飾の親方をやるようになって3本目くらいの作品だったと思いますが、撮影が終わった時は「とにかく大変なドラマだった…」という印象しかなかったんですが、オンエアが始まると、自分が選んで飾った小物が人気が出て売り切れになったり、SNSで装飾についてのコメントがあったり、反響が大きかったので素直に嬉しかったです。
その後の映画でも、「面白い」という感想よりも「楽しかった」という感想をよく言われて、エンターテインメントとして優れた作品に携われたのはありがたいなと思っています。

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今までで一番苦労した作品と、その理由を教えて下さい。

映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
映画『謝罪の王様』
『ボーイズ〜』は、思い出すたび、自分があまりにも未熟だったな…と反省する作品です。当時ご迷惑をおかけした方には今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです…
『謝罪の王様』は、いろんな意味で自分の限界を知った作品です。

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当時、女性スタッフが小道具を経て装飾の親方になるのは珍しかったですが、経緯を教えて下さい 。

装飾に興味があって会社に入ったんですが、小道具と装飾の違いもよくわからないし、会社もとりあえず小道具(現場付き)から、という方針だったし、先輩に「装飾やりたかったら小道具を10年やれ」と言われまして※。まあそんなに続かないだろうと思っていました笑。
8年目くらいまではほぼ小道具担当でした。その頃会社を辞めるか迷って転職先を探した時期があったんですが、結局似たような(インテリア系の)仕事を探していることに気づいたので、だったら会社は辞めずに装飾としてやったほうがいいと思い、社長に「辞めないので装飾をやらせてください」と直談判しました笑。
装飾助手になってからは主にドラマが多かったんですが、CMの応援で知り合ったデザイナーさんに声をかけてもらって、『娼年』という映画で初めて親方をやらせてもらいました。それとほぼ同時だったと思いますが、小道具時代から知り合いだったフジテレビの監督にも仕事をいただいたので『民衆の敵』というドラマも親方でやらせてもらいました。
(※現在は、早い段階(1~2年目)で装飾と小道具どちらに進みたいかヒアリングを行い、装飾としてキャリアを積んでもらうことも多くなっています。)

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この仕事の面白さとは何ですか?

台本があることだと思います。
昔から人が住んでる空間にとても興味があって、それを再現する「家」の飾りが一番好きです。インテリアをおしゃれに飾るとかではなく、台本を読んで、そのキャラクターの生活を想像して細かいところを仕上げていく作業が楽しいです。

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この仕事の難しさとは何ですか?

台本をベースにするのはもちろん、更に監督やデザイナーさんの細かい要望を元に、実際にものを集めてくるのが我々の仕事ですが、イメージ通りのものがいつも簡単に見つかるわけではないので、時間と予算の折り合いをつけつつ、一番みんなの理想に近いものを探し出してくる(もしくは作る)のが難しいところでしょうか。

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この仕事を続けていく上でのモチベーションは何ですか?

携わった作品が評価されているとやはり嬉しいです。
あとは、監督やデザイナーさんにまた一緒にやりたいと言ってもらえると、頑張ってよかったなと思います。

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装飾の親方(責任者)として意識していることは何ですか?

予算や期間など事務的なものも含め、全体を把握すること。
みんなの仕事の分量が適切に振り分けられているか。
精神的に辛くなっている人がいないか。
小道具さんが見えないところで追い込まれていないか。
メンバー全員がいつも仲良くというのはなかなか難しいですが、どうせ一緒にやるなら、終わった時に楽しい作品だったと思ってもらえる現場になるといいなとは思っています。

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どんな人がこの仕事に向いていますか?

黙々と作業に打ち込む仕事だと思ってこの仕事を希望する方が一定数いると思いますが、コミュニケーション能力が不可欠な仕事です。
むしろ、常に誰かと話し合っていると言ってもいいです。
どんな仕事にも当てはまることですが、自分の仕事に責任が持てる人、向上心を持って前向きに仕事に取り組める人、他者の言うことを理解しようと努めて、間違いを恐れず意見が言える人には、非常に向いていると思います。
あとは、とにかく体力がいる仕事です。

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応募を検討している⽅にメッセージ

この仕事がどんなものかもわからずとりあえず入った会社ですが、気づけばだいぶ長い期間働いてここまで来てしまいました。何も知らなくてもなんとかなるものです。正直、ハードな仕事だということだけは覚悟が必要です。
ただ、今はインターン制度など、ちゃんとお試し期間があるので、気軽な気持ちでとりあえずお試ししてもらって、覗いてみていただければと思います。

SCHEDULE

一日のスケジュール

<映画装飾親方・1日で終わる分量の飾り込みの日>

5:00
起床
6:00
自宅を出る
8:00

飾り込みの現場に到着

装飾部で集合。役割分担、作業内容の確認。
9:00

荷下ろし

前日に飾る道具を積み込んだトラックが到着。全員でトラックから道具を下ろす。
10:00

現場搬入

下ろした道具を撮影現場に搬入する。(台車に載せてエレベーターで運んだり)運び終わったら一旦休憩。
11:00

家具の配置

まずは大きい家具を、図面通りに配置していく。
12:00
昼食(制作部さんが手配してくれたお弁当or近くのお店に食べに行く)
13:00

18:00

飾り込み

細かい道具を飾っていく。梱包を解きながら、道具を出し、各々で考えながら配置をしていく。
アシスタントが飾った箇所を時々確認する。
18:00

片付け

道具を入れていたコンテナをまとめたり、撤収の準備をする。
19:00

作業終了

明日の撮影時、撮影機材の邪魔にならない様飾りで残った道具を一カ所にまとめる。
20:00

夕食

装飾部でお店に食べに行き、明日の撮影の段取りなど確認。
21:00
帰宅
~23:00
自由時間
24:00
就寝

<映画装飾親方・事務所作業日>

8:00
起床
9:00
自宅を出る
10:00

出社

メールの返信
11:00

作業

乾かすのに時間がかかる汚しものの洗濯作業などは、午前中に終わらせる。
12:00
昼食(時間がある時はチーム皆でご飯を食べに行ったり)
13:00

15:00
PC作業(チームの装飾部行動予定表の作成、ロケハンのまとめ)
15:00
倉庫で物出し作業(飾り用の小物)
16:00

18:00
PC作業(ネットで探し物・飾りで使う物の購入品/リースのタイアップ交渉等)
18:00
午前中に作業した汚しもの(洗濯物)が乾いていたら回収する。
19:00
退社
20:00
夕食
21:00
趣味の時間
22:00
お風呂
23:00
就寝

※撮影スケジュール、準備スケジュールは、作品によって大きく違います。
また、私達の仕事は毎日様々な作業をするため、決まった動きはありません。
こちらに掲載しているスケジュールは、あくまでも一例になります。

WORKS

作品歴

2007
「それでもボクはやってない」(映画)装飾助手
2007
「バブルへGO‼︎タイムマシンはドラム式」(映画)装飾助手
2007
「SAD VACATION」(映画)小道具助手
2007
「HERO」(映画)小道具助手
2008
「チェスト!」(映画)小道具独り立ち
2010
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」(映画)小道具
2010
「座頭市 THE LAST」(映画)小道具助手
2012
「あなたへ」(映画)小道具
2013
「謝罪の王様」(映画)小道具
2013
「すべては君に逢えたから」(映画)小道具
2014
「さいはてにて-やさしい香りと待ちながら-」(映画)装飾助手
2014
「失恋ショコラティエ」(フジテレビ連続ドラマ)装飾助手
2014
「若者たち2014」(フジテレビ連続ドラマ)小道具(小道具ラスト作品)
2017
「民衆の敵」(フジドラマ連続ドラマ)装飾親方(初親方作品)
2018
「娼年」(映画)装飾親方
2018~2022
「コンフィデンスマンJPシリーズ」(フジ連ドラ、SP、映画)装飾親方
2019
「Queen」(フジテレビ連続ドラマ)装飾親方
2021
「犬部!」(映画)装飾親方
2021~2022
「イチケイのカラス」(フジ連ドラ、SP、映画)装飾親方
2022
「30までにとうるさくて」(ABEMA連続ドラマ)装飾親方
2022
「やんごとなき一族」(フジテレビ連続ドラマ)装飾親方
2023
「真夏のシンデレラ」(フジテレビ連続ドラマ)装飾親方
2025
「ソウルメイト」(Netflix連続ドラマ)装飾親方
2025
「ブラック・ショーマン」(映画)装飾親方